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6. 他の重要なMPLの条項
 
既に述べたように、MPLはビジネスに耐えられる強さを持った初めてのオープンソース・ライセンスだ。 MPLは典型的にはライセンスや法的な専門家の分野の事項を扱っている。これらのいくつかはライセンスの執行にとても重要なのでここで紹介する。
 
(1) 米国政府の権利
 
MPL[対象コード]の米国政府におけるユーザーに関する、暗号の指示のようなものを含んでいる。
 
[対象コード]は、48C.F.R.2.101(1995年10月)で定義される「商品」であり、48C.F.R.12.212(1995年9月)で使用されているように「商業用コンピュータ・ソフトウェア」および「商業用コンピュータ・ソフトウェア文書」から成る。48C.F.R.12.212および48C.F.R.227.7202-1から227.7202-4(1995年6月)により、すべての米国政府のエンドユーザーは、[対象コード]を上記権利のみと共に取得する。(MPL10条)
 
連邦政府規則集(C.F.R.)は米国政府の政策を文書化したものであり、C.F.R.第48章は連邦政府の調達規則を含んでいる。特許権、データ、および著作権に関連する規則は以下の通りだ。
 
商業用コンピュータ・ソフトウェアまたは商業用コンピュータ・ソフトウェア文書は、そのライセンスが連邦法と合致するかその他政府の需要に合致する限りにおいて、通例に公衆に提供されるライセンスに従って取得されなければならない。(48 C.F.R.12.212)
 
 申込者および契約者は、商業用コンピュータ・ソフトウェアまたは商業用コンピュータ・ソフトウェア文書を使用し、改変し、複製し、発表し、実演し、表示し、または公表するための政府の権利に対する支配を放棄しまたはその他の提供をする必要はない。(48 C.F.R.227.7202-1)
 
政府は、商業用コンピュータ・ソフトウェアまたは商業用コンピュータ・ソフトウェア文書を取得するライセンス中に規定された権利のみを有する。(48 C.F.R.227.7202-3)
 
商業用コンピュータ・ソフトウェアまたは商業用コンピュータ・ソフトウェア文書における政府の権利を規定する特定の契約条項は定められていない。227.7202-3で要求されているように、コンピュータ・ソフトウェアかまたはコンピュータ・ソフトウェア文書を使用し、改変し、複製し、公表し、実演し、表示し、または公開する政府の権利はライセンス契約中にて規定されなければならない。(48 C.F.R.227.7202-4)
 
すべてのオープンソース・ライセンスの範囲は広く、コンピュータ・ソフトウェアを使用し、改変し、複製し、公表し、実演し、表示し、または公開する政府の(そして皆の)権利があることは疑いがないことを考えると、MPLにあるような米国政府の権利の条項がなぜ必要なのか不明だ。米国政府はほかの皆と同じようにフリーソフトウェアへのライセンスを与えられている。それ以外の何が必要なのだろうか?
 
(2) 表明
 
上記3.4(a)条にしたがって公開された場合を除き、[コントリビュータ]は、[コントリビュータ]の[改変物]が[コントリビュータ]のオリジナルの創造であること、そして/または、[コントリビュータ]が本ライセンスによって伝えられる権利を付与するのに十分な権利を持っていることを信じていることを表明する。(MPL3.4(c)条)
 
MPLは、[改変物]が提出した[コントリビュータ]のオリジナルであること、または原著作者の権限に従って頒布されていることをライセンシーに保証する最初のライセンスだ。
 
このコンセプトは、第9章で説明するOSL/AFLライセンスの「出所の保証(Warranty of Provenance)」にも現れている。
 
(3) 管轄と裁判地
 
MPLに関する紛争が生じたときは、カリフォルニア州法が適用される。ライセンスで指定されているように、すべての訴訟はカリフォルニア北地区の連邦裁判所で行われ、裁判地はカリフォルニア州のサンタクララ郡(Santa Clara)となる(MPL11条)。
 
管轄、裁判地、および準拠法については、第12章において議論する。
 
(4) 弁護士料金と費用
 
MPLに関する紛争が生じたとき、裁判で負けた当事者は合理的な弁護士報酬と費用を支払わなければならない(MPL11条)。どのくらいの額が合理的かは裁判所が決定する。
 
(5) ソフトウェアは「商品」ではない
 
筆者が本書のいちばん初めのほうで指摘したのは、店で取得したソフトウェア中の個人の財産権と、そのソフトウェアに組み込まれた知的財産権とを区別することが重要であるということだ。MPLに従ってライセンスされたソフトウェアは、特に国際取引における商品の販売および頒布に適用するために作られた法が適用されないことを意図されている。
 
国連国際物品売買条約(the United Nations Convention on Contracts
for the International Sale of Goods)の適用は明示的に除外される。 (MPL11条)
 
この条項の最も重要な理由は、黙示的な保証に関する国際法がこのソフトウェアに適用されないことを保証することだ。MPLおよび他のオープンソース・ライセンスを見れば分かるとおり、ソフトウェアは「現状のまま(AS IS)」ベースで提供される(MPL7条)。
 
この条項はすべての法域では履行を強制できない可能性がある。
 
(6) 複数のライセンスでライセンスされるコード
 
多くのオープンソースのライセンサーがなぜ複数のライセンスに従って自分のソフトウェアをライセンスするほうが便利だと考えているのかは、本書ではまだ説明していない。 この話題は、第11章でデュアル・ライセンス・モデルについて議論するときに説明する。
 
もっとも、MPLは、[初期開発者]が、そのソフトウェアを複数のライセンスに従って利用可能であると指定することができること、そして、どのライセンスが許容されるか(多くの場合、第2のライセンスはGPLだが)を明確にしている。MPLに従った[コントリビュータ]は、自らの[改変物]に勝手に異なるライセンスを使用することはできないことに注意してほしい。[初期開発者]だけがライセンスを選択できる。このポイントは、第10章においてオープンソース・ソフトウェアの再ライセンスの問題を検討する際に議論する。
 
>>次項「7. 他のコーポレート・ライセンス」へ(ここをクリックすると飛びます。)
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2008.05.30 Fri l 第7章 MPLライセンス→6. 他の重要なMPLの条項 l COM(0) TB(0) l top ▲

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