上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- -- l スポンサー広告 l top ▲
8.サブライセンスする権利
 
MITライセンスは、BSDライセンスには全くなかった、サブライセンスする権利も付与している。サブライセンスはオープンソース・ライセンスにおいて重要な概念だ。
 
2章のはじめで説明した権利関係の連鎖に話を戻すと、筆者は、どのようにして多くの人々からの貢献部分が集合著作物または派生的著作物として組み合わせられるか、そして、他の者がどのようにこれらの作品を集合著作物または派生的著作物を作成するために使用するかを説明した。これはオープンソース開発のまさしく前提であり約束事だ。伸び続ける権利関係の連鎖は、コミュニティによる開発の強固で創造的なエネルギーの現れだ。主だったオープンソース・ソフトウェアのプログラムには、あなたのコンピュータへたどり着くまでに長い権利関係の連鎖があるかもしれない。
 
権利関係の連鎖の最後の人は、ソフトウェアを使用し、複製し、改変し、頒布するライセンスを誰から得るのだろうか?そのユーザーは、すべての権利の連鎖に関して、それぞれの貢献部分につき原著作者の各人からライセンスを受けるのか、それとも直前の前者からの、ユーザーが当てにすることができるただ一つのライセンスがあるのだろうか?
 
あるライセンスがサブライセンスできないものなら、ライセンスを付与することができるのはオリジナルの作品の権利者だけだ。集合著作物または派生的著作物の各構成部分がサブライセンスできないので、各ライセンシーは直接に権利者からその構成部分についてライセンスを得なければならない。原則として、これは著作権や特許権の各ライセンスのコピーを入手して全体の権利関係の連鎖をたどらなければならなくなるが、実際にはそれでは非常に複雑な事態になる。
 
サブライセンスできないオープンソース・ライセンスを採用するプロジェクトのリーダーは、請求されれば構成部分のライセンスが入手可能になることを確実にするような対策を講じてはいるものの、実際は皆が請求することは想定していない。プロジェクト・チームは、ライセンスが入手可能だと発表し、どこでそのライセンスを得られるかを知らせるための著作権、特許権およびその他の帰属の表示とともにオープンソース・コードを示すだけだ。実際、もしライセンシーが各部分についてライセンスを得ていることを保証してほしいと言えば、ライセンシーが自分でそれを取りに行くようにと言われる。しかし、危険は少ないと考え、ほとんどのライセンシーはわざわざそんなことはしない。これは1つの手ごろな解決法だが、法的な問題としては、権利の連鎖に対するすべてのライセンスが実際に有効であるかどうかを確認しないのは危険だ。
 
他方、ライセンスがサブライセンス可能なものなら、構成部分を含むソフトウェアを直接に第三者へライセンスする権利は、すべてのディストリビュータにある。集合著作物または派生的著作物の構成部分である各作品がサブライセンス可能なので、ライセンシーになろうとする者は直接に集合著作物または派生的著作物の権利者からライセンスを得ることができる。サブライセンス可能なオープンソース・ライセンスを採用するプロジェクトのリーダーは、構成部分へのライセンスが自身のライセンス条件と合致してサブライセンス可能となることを確実にするための対策を講じる。それから、その顧客がオープンソース・ライセンスに従って権利を行使するのに十分なサブライセンスを顧客へ付与する。
 
サブライセンスのライセンス条件は、オリジナルのライセンス条件と必ずしも同じである必要はないが、オリジナルのライセンス条件に従ったものでなければならないことに注意してほしい。サブライセンスする者は原著作者によって与えられたよりも多くの権利をサブライセンスすることはできない。サブライセンスする者は、自分が受け入れたライセンスと完全に同じ文言を使用する必要はないが、そのライセンスが指定する条件を覆すことはできない。
 
この内容は第10章で再び論じる。そこでは、オープンソース・プロジェクトがどのように貢献部分のライセンスを受けるべきか、また、コントリビュータのライセンスによって縛られているにもかかわらず新しくより良いライセンスが利用可能になったときに、そのオープンソース・プロジェクトがどのように集合著作物および派生的著作物について再ライセンスを与えることができるかを議論する。
 
MITライセンスがサブライセンス可能なことは、MITライセンスされた作品の複製や派生的著作物を頒布したがっている人々にとっての利点だ。ディストリビュータは、顧客が権利関係の連鎖の初めまでたどることなく、作品全体に必要なすべての権利を顧客に提供することができる。
 
>>「9.非侵害の保証」へ
スポンサーサイト
2008.04.03 Thu l 第5章 アカデミック・ライセンス→8.サブライセンスする権利(MIT) l COM(0) TB(0) l top ▲

コメント

コメントの投稿












       

トラックバック

トラックバックURL
→http://opensourcelaw.blog18.fc2.com/tb.php/44-217de983
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。