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3. 著作権と特許権のライセンスの付与
 
 
CPLはオープンソース・ソフトウェアに必要なすべての権利を与える。
 
・・・各[コントリビュータ][受領者]に対し、[コントリビュータ][貢献部分]およびその派生的著作物がある場合には、それをソースコードおよびオブジェクト・コード形式で、複製し、その派生的著作物を作成し、公に展示し、公に実演し、頒布し、サブライセンスする、非独占的な全世界的の無償の著作権ライセンスをここに付与する。(CPL2[a]条)
 
CPLはオープンソースと両立する特許権ライセンスをも付与する。
 
・・・各[コントリビュータ][受領者]に対し、[ライセンスされる特許権]に従って、[コントリビュータ][貢献部分]を、ソースコードおよびオブジェクト・コード形式で、作成し、使用し、販売し、販売の申出をし、輸入し、その他移転する、非独占的で全世界的な無償の特許権ライセンスをここに付与する。(CPL2[b]条)
 
CPLの特許権ライセンスは、MPLと大体同じくらい制限されている。両方のライセンスは、ライセンスされたソフトウェアと他のソフトウェアまたはハードウェアとの組合せを除外する。あるものを追加したり除外したりする記述を含んでいるため、MPLの文言はかなり複雑だ(MPL2.2[b]条と2.2[d]条を参照)。CPL3つの文章で、はるかに明確に、本質的には同じ制限を述べている。
 
[貢献部分][コントリビュータ]によって追加された時点で、そのような[貢献部分]の追加により[ライセンスされる特許権][貢献部分]と本プログラムとの組合せをカバーするならば、この特許権ライセンスは[貢献部分]と本プログラムとの組合せに適用される。特許権ライセンスは[貢献部分]を含む他のいかなる組合せにも適用されない。ハードウェア自体へはライセンスされない。(CPL2[b]条)
 
文言が明快であることはMPLよりもCPLが優れている点の1つだ。しかし、この条項はまだそれほど明確ではないのではないか?このような限定された特許権ライセンスは実際にはどのような意味なのだろうか?CPLに関しては、最初に3つの文言を定義しなければならない。
 
[貢献部分]とは、本プログラムの改変および…本プログラムへの追加をいう。(CPL1条)
[ライセンスされる特許権]とは、[貢献部分]単独または本プログラムとの組合せでの使用または販売によって必然的に侵害されることとなる、[コントリビュータ]がライセンス可能な特許権クレームをいう。(CPL1条)
本プログラムとは、この「契約」に従って頒布される[貢献部分]をいう。(CPL1条)
 
本プログラムへ何かを追加したり改変したりしようとしている[コントリビュータ]がいたとする。[貢献部分]単独での新しい特徴または機能が[コントリビュータ]の特許権の1つ以上のクレームを必ず侵害すると仮定しよう。ある人は[コントリビュータ]にそれらの特許権クレームをライセンスしてほしいと思うかもしれず、ライセンスを受けなければその人の[貢献部分]は使用することはできない。それらの特許権クレームが[ライセンスされる特許権]だ。
 
しかし、[コントリビュータ]はより多くのことを望んでいる。ある人は、[貢献部分]と、受領したときの本プログラムとを組み合わせたいと思っている。この組合せ(「貢献部分およびプログラム」)が[コントリビュータ]の特許権の1つ以上のクレームを必ず侵害すると仮定しよう。ある人は[コントリビュータ]にその特許権クレームもライセンスしてほしいと希望するかもしれない。さもなければ、その[コントリビュータ][貢献部分]は、受領したときの本プログラムと組み合わせて使用することができない。それらの特許権クレームも[ライセンスされる特許権]だ。
 
1[ライセンスされる特許権][貢献部分]単独に関するもの)は、[貢献部分]を作成し、使用し、販売するためにいつも[コントリビュータ]によってライセンスされる。
 
2[ライセンスされる特許権](「貢献部分およびプログラム」に関するもの)は、[貢献部分][コントリビュータ]によって加えられた時点で、[貢献部分]と受領したときの本プログラムとの組合せが必ず侵害される場合でない限り、[コントリビュータ]は「[貢献部分]およびプログラム」の使用につきライセンスを付与しない。
 
この分かりにくい条項には、たとえば、[コントリビュータ]の出願中の特許権出願へのライセンスは、[貢献部分]が加えられた時点で権利化されていなければ、特許権ライセンスから除外されるという面白い効果がある。このような除外は、第13章で説明する、オープンソースと両立するW3Cの特許方針における特許権ライセンスでは許容されないだろう。
 
[ライセンスされる特許権][貢献部分]を含むいかなる他の組合せのためにもライセンスされない。これは、以下のものはライセンスされないことを意味する。
 
[貢献部分]と本プログラム以外のソフトウェアとの組合せ
[貢献部分]と本プログラムの後のバージョンとの組合せ。ただし、[ライセンスされる特許権]が本プログラムの現在のバージョンに必要な場合を除く。
[ライセンスされる特許権]のいずれか具体化する全く新しいソフトウェア。たとえそれらの新しいプログラムが、オリジナルの本プログラムまたは[貢献部分]と同じ機能で実行するとしても。
 
これらはかなり広い制限のように思える。このような説明は第1章のオープンソース原則と合致するのだろうか?このような制限がなぜ必要なのだろうか?
 
それを理解するためには、世界一大きい特許権ポートフォリオを持つ国際的な会社の見地から特許権を見なければならない。IBM社はオープンソースの本プログラムでの使用のために特許権のいくつかをライセンスする体制にある。他の会社と個人は[コントリビュータ]になるだろう。そして、彼らにもライセンスする特許権があるかもしれない。CPLは、IBM社とすべての他者が実際に必要な、[貢献部分]を含む本プログラムを作成し、使用し、販売する特許権をクロスライセンスすることを保証する。IBM社と他の[コントリビュータ]を含むコミュニティ全体はこのオープンソース・ソフトウェアの機能強化されたバージョンから利益を得るだろう。
 
しかし、IBM社の競争相手はIBM社の特許権ライセンスでどのようなことをする可能性があるだろうか?彼らは[貢献部分]を離れて、これらの特許権の新しい用途を見つけるだろうか?その競争相手はIBM社が以前決して考えなかった新しく異なった方法で[貢献部分]と他のソフトウェアとを組み合わせるだろうか?
 
IBM社はそれらのすべての潜在的用途のためのライセンスをする準備をしているだろうか?否である。IBM社は、初期の[貢献部分]が追加された時点で考えられた特定の用途および組合せだけにライセンスを限定する意図だ。
 
MPLCPL、およびwww.opensource.orgに記載された他のコーポレート・ライセンスの大部分はこの種の制限的な特許権ライセンスを含んでいる。そのようなソフトウェアから派生的著作物を作成するライセンシーは(オープンソース原則はその自由を保証することを思い出してほしい)、初期の特許権ライセンスの範囲を超えてはならない。派生的著作物を作成する自由は絶対的なものではない。
 
このことは、黙示の特許権ライセンスの付与も含み、本書のどのオープンソース・ライセンスにも当てはまる。派生的著作物を作成し、使用し、販売もしくは販売の申出をし、または輸入するための追加の特許権ライセンスを、コントリビュータのもとへ戻って要求する必要がある場合もあるだろう。派生的著作物を作成し頒布するつもりのあるオープンソース・ソフトウェアのライセンシーは皆、そうするために必要な特許権ライセンスがあることを確認すべきだ。
 
業界スタンダードのソフトウェアを作成し、使用し、または販売する会社には、特許権ライセンスは特に重要だ。第13章では、そのようなソフトウェアについて、範囲の広い特許権の重要性について議論する。
 
 
>>次項 「4. CPLの相互性」へ(ここをクリックすると飛びます。)
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2008.09.29 Mon l 第8章 CPLライセンス→3. 著作権と特許権ライセンスの付与 l COM(0) TB(0) l top ▲
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