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3. オープンソースのための共同作業
 
オープンソース・ソフトウェアが大多数の商用ソフトウェアと区別されるのは、その開発には多くの個人や異なる企業で働く開発者がしばしば共同作業を行うところ、彼らの間に公式な契約や取り決めがないからだ。世界中に広がるソフトウェア開発者のコミュニティがダイナミックにインターネット上で形成され、育っていく。参加者は、何が実装されるべきかを議論し、デザイン、プログラミング、ドキュメンテーション等の仕事を、自発的に開発を引き受ける人々に割り振る。そして、すべての人が使えるようにプログラムを公開する。このようにしてLinux OSやApacheウェブサーバーなどの主なオープンソースプログラムの開発は始まった。
 
Linuxの場合は、Linus Torvalds氏というプロジェクト・リーダーがオープンソース開発プロジェクトをコーディネートした。LinuxチームとTorvalds氏は、世界中から受領する貢献部分の質を評価し、Linuxの一部としてそれらを含めるかどうかを決定する。換言すれば、Linuxプロジェクトは、貢献部分の評価とテストを行う公式のメカニズムを持っている。独裁的というよりは、むしろ集合体としての決定プロセスを有しており、それは、プログラマーのコミュニティにとってのLinuxの重要性および、プロジェクト・リーダーたちの協力的な気質に合致している。
 
常に相当規模のプログラマーや企業が深く開発・頒布に関わっているにも拘わらず、Torvalds氏がLinux開発プロジェクトの推進を継続し、効果的にLinux OSのLinux商標等の主要な知的財産を管理する。
 
Linuxとは対照的に、非営利法人としてApacheウェブサーバーや多くのオープンソース・パッケージを頒布するApacheソフトウェア財団の開発活動は、理事会でコーディネートされる。Apacheプロジェクトの多くのリーダーは、従業員の時間とソフトウェアをApache財団へ貢献しているソフトウェア会社において働いている。Apacheに関する重要な決定は、公開の投票とコンセンサスでなされる。
 
これらは成功している数多くのオープンソース開発モデルのうちの2例に過ぎない。現在、多くのオープンソース・プロジェクトは、ソフトウェアの自由を営利のビジネスに変えた私法人や「公益」に貢献する非営利組織によって管理されている。しかし、この注目すべき発展の歴史は、本書の議論の対象ではない。オープンソース・ビジネスモデルは他の本に譲るべき話題だ。
 
個人でも企業でもオープンソース・ソフトウェアのコントリビュータになりうる。彼らの貢献部分はプロジェクト・レベルで他の個人や企業の貢献部分と統合され、さらに大きなソフトウェアとなる。そして、他の貢献部分と統合された大きなオープンソースの成果は公開される。企業によっては、オープンソースによって頒布されたソフトウェアに自己のオープンソース部分を加えてそれを頒布することもある。LinuxのようなOS、Apacheのようなウェブサーバー、またはLinuxやApacheを含む携帯電話やテレビ録画機などの商業製品は、多くのソフトウェアの作成者やディストリビュータによる貢献部分の結果だ。
 
コントリビュータとオープンソース・ソフトウェアのディストリビュータとを区別するのは簡単ではない。人々は、開発や頒布の過程でソフトウェアを大きなシステムに統合する。例えば海の魚が、より大きな魚の餌となるように、ディストリビュータはソフトウェア世界の食物連鎖の次のステップでコントリビュータにもなり得る。
 
コントリビュータおよび開発者の、役割およびルールは、時には同じであり時には異なる。オープンソース・ライセンスの重要な話題であり、何度も検討をする必要があるものだ。
 
>>「4. コントリビュータ契約」へ
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2008.03.27 Thu l 第3章 ソフトウェアの頒布→3. オープンソースのための共同作業 l COM(0) TB(0) l top ▲
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