上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- -- l スポンサー広告 l top ▲
2. 頒布
 
筆者は、本書では、頒布という文言がソフトウェアの世界で明確な意味を持っているかのように使用してきた。頒布という言葉は、確かに「譲渡する」こと、またはソフトウェアの複製物を他人に譲るという意味を持っている。また、ソフトウェアを消費者向けまたは産業用の製品に組み込み他人に販売するような取り決めもまた頒布に含まれるだろう。一定のソフトウェアについては、ネットワーク上で他人によって実行可能にすることも含まれるだろう。
 
プロプライエタリ・ソフトウェアの世界では、企業がディストリビュータとなるためには、ソフトウェアの権利者と公式のビジネス条件を交渉しなければならない。これらの契約では、典型的にはマーケティングの約束、地理的制限、価格の構造、その他のビジネス条件を決定する。
 
オープンソース・ソフトウェアでは上記のいずれも必要がない。オープンソースの定義に規定されているように、ソフトウェアの自由(software freedom)を提供するため、オープンソース・ソフトウェアの頒布は上記のような方法では制限できない(オープンソース原則第2と第3を参照)。オープンソース・ライセンスでは、すべての人にソフトウェアの複製物および派生的著作物を作成すること、およびこれらの複製物と派生的著作物を頒布することを許可しなければならない。誰もが、どこでも、どのような理由でも、オープンソース・ソフトウェアのディストリビュータとなることができるのだ。
 
オープンソース・ライセンスには時間、場所、頒布の方法に制限はないだろうが、これによって直ちに頒布の条件が全くないということにはならない。オープンソース・ライセンスは、ライセンスの相互性(reciprocity)を派生的著作物の頒布について課すことができる。これはGPLライセンスで初めて使用された重要なやり方だ。相互性ライセンスについては第6章で紹介する。オープンソース・ライセンスの中には、スタンダード(standard)が実行されるように、頒布された派生的著作物のリファレンス実装(reference implementation)を提供する義務を含むものもある(The Sun Industry Standards License については第13章で議論する。)。また、オープンソース・ライセンスは、ライセンスごとに頒布の定義を定めて、いわゆるアプリケーション・サービス・プロバイダ(application service provider)例外と呼ばれる、ネットワークによるプログラムの実行を含めるか排除するかを決めることもできる(そのような条項が含まれているOSL及びAFLライセンスについて第9章にて議論する。)。これらの頒布に関する要件や制限は、それぞれのオープンソース・ライセンスを紹介するときに説明する。
 
>>「3. オープンソースのための共同作業」へ
スポンサーサイト
2008.03.27 Thu l 第3章 ソフトウェアの頒布→2. 頒布 l COM(0) TB(0) l top ▲
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。